Chateauneuf-du-Pape (Vin de), A.O.C. Chateauneuf-du-Pape/fr
(シャトーヌフ=デュ=パプ)

 「法王の新しい城」という。葡萄栽培はアヴィニョンの司教ジョフロワによって12世紀半ばに始められ、南部ローヌ地方では最も歴史がある。1308年、法王庁がローマからアヴィニョンに移され本格的なワイン醸造が始められ、かつては”Vin du Pape”(法王のワイン)と呼ばれていた。1935年、A.O.C.の認定で “Chateauneuf-du-Pape”になり、現在は5つの村に3200haの葡萄畑が広がる。

 古くローヌ河によって運ばれた丸石が地表を埋め尽くす独特の土壌。表面は通気性に富み、水はけがよく、さらに丸石が日中の太陽熱を蓄えることで、葡萄は、根を地中深く伸ばしてミネラルを多く含む地下水を吸い上げ、熟成が進んだ凝縮感をもつことができる。他にも砂地、粘土質石灰岩、赤砂岩という特徴的な土壌があり、さらに葡萄品種は13種使用することができることから、生産者は各テロワールと各品種の構成により、香り、果実味、熟成力、バランスなどの様々な特長をワインにもたらすことができる。

 赤ワインが96%、白ワインが4%となっており、特に希少な白ワインは長熟のポテンシャルもあり秀逸。

●ラトリエ1959で召し上がれる生産者
・Ch. Rayas
・Roger Sabon
・Domaine Beaurenard
・Domaine Pegau

●ポテンシャル
Rouge:5 à 20 ans.
Blanc:1 à 10 ans.

●葡萄品種
Raisin Noir:グルナッシュ、シラー、ムールヴェドル、サンソー、クーノワーズ、ヴァカレーズ、テレ・ノワール、ミュスカルダン
Raisin Blanc:グルナッシュ・ブラン、クレレット、ブールブラン、ルーサンヌ、ピクプール、ピカルダン

●姿
Rouge:明るいルビー色。熟成するとオレンジ色のニュアンス。
Blanc:輝きのある透明な黄色。熟成すると亜麻色のニュアンス。

●香
Rouge:パワフルで複雑な香り。熟した果実、トリュフやキノコ、豊かな下草。石灰質のミネラル。野生動物。
Blanc:繊細な白い花。アプリコットや洋梨。トップノートにはマンゴー、パッション・フルーツのような南国系のフルーツ。熟成すると蜂蜜やワックスのような香りが現れる。

●味
Rouge:フルーティーな黒い果実。マルメロのコンフィなどの凝縮感。甘草、シナモン、胡椒、そして野性的。繊細でエレガントな味わいが続く。
Blanc:丸みを帯びた花や果実。生い茂った樹木。香ばしいアーモンド。そして長い余韻が続く。

●マリアージュ
boeuf en daube, steak au poivre, civet de lièvre, gigue de chevreuil, risotto aux champignons. crustacés, saumon grillé, brandade de morue, côte de veau aux girolles.

●地図

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