Napa Valley (Wine)/米
(ナパ・ヴァレー)

 西にマヤカマス山脈、東にヴァガ山脈、北西にセント・ヘレナ山に囲まれ、山々の支流が集まった中心にナパ川が流れ、南のサン・パブロ湾にそそぐ、アメリカを代表する細長いワイン産地。西側はソノマ・カウンティ、東側はソラノ・カウンティとの境界線となる。多様な土壌が存在するユニークなナパ・ヴァレーは、様々な地殻変動と海水浸食により形成され、水はけの良い小石の多いローム土壌から保水力のある粘土土壌まで様々な土壌に恵まれている。

 サン・パブロ湾から吹き込んでくる冷たい海風と霧が影響を与える南部は冷涼であることからピノ・ノワールやシャルドネが栽培され、夏熱く冬寒い北部にはカベルネ・ソービニョンなどが栽培されている。

 ナパ・ヴァレーのワインは、1976年、パリのワイン学校、アカデミー・デュ・ヴァンの創始者スティーヴン・スパリュアらが中心となり、アメリカ独立200周年を記念したフランス・ワインと当時無名だったカリフォルニア・ワインのブラインド・テイスティングにおいて、名だたるフランス・ワインをしのぎ高得点を獲得したことから国際的な評価を得るようになった。