Cassoulet (Cuisine)/fr
(カスレ)

 白インゲン豆をエチュベしたものをベースに、豚、羊、鵞鳥または鴨の肉などを用いるラングドッグ地方の郷土料理。カステルノダリーの隣村イセルで伝統的に作られる、Cassolle(カッソル)と呼ばれる土鍋を用いることからその名がある。

 クルティーヌの改訂版、ラルース料理百科事典によれば、カステルノダリー、カルカソンヌ、トゥルーズの流儀があり、元祖はカステルノダリーと記されている。3種類のカスレは次のような特徴がある。

 <カステルノダリー風カスレ>には、豚肉、ハム、豚の脛肉、大きなソーセージが入れられる。<カルカソンヌ風カスレ>には、カステルノダリーの材料に加え、端肉を落とした羊の股肉、さらに季節によっては山鶉を加える。<トゥルーズ風カスレ>には、カステルノダリーの材料に加え、豚のベーコン、トゥルーズ・ソーセージ、骨を抜いた羊の顎肉、または胸肉、鵞鳥、または鴨のコンフィを加えるのが原則であると記されている一方で、基本材料の絶対的な組み合わせの規定は設けられていないとある。

 ラングドッグ地方の家庭では、こしらえる人によって様々にあり、イセル産の土器製の器に材料を入れ、粗挽きパン粉をふりかけ、パン焼き釜で何時間もかけてゆっくり味をしみ込ませるのが慣しとされる。アキテーヌのすばらしい赤ワインであれ、ミネルヴォワの古いワインであれ、いっしょに楽しむことができる。と結ばれている。

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