フランスの農業製品、ワイン、チーズ、バター、食肉及び加工品などに対して与えられる品質認証。製造過程及び最終的な品質評価において、特定の条件を満たしたものにのみ付与される。
A.O.C.の枠組みは、「ロックフォール、フロマージュ」が議会の布告によって規制されたことに始まり、1905年「原料の偽装を取り締まる法律」、1919年「原産地保護に関する法律」が発布され、「ロックフォール」は初のA.O.C.を取得している。
ワインのA.O.C.は「シャトーヌフ・デュ・パプ/Châteauneuf-du-Pape」のワイン醸造家にして法律家でもあったピエール・ル・ロワ男爵が、地元のワイン生産者と組合をまとめあげ、生産地域やブドウ品種の制限、栽培法などを定める規制の制定を提唱したことに始まる。1935年、フランス農林省管轄の組織として「I.N.A.O./Institut National des Appellations d’Origine/国立原産地名称研究所」が設立され、製造工程や、A.O.C.の認定・運用などの業務を行っている。「コート・デュ・ローヌ/Côtes du Rhône)」は、1937年にA.O.C.を取得している。
「カマンベール、フロマージュ」はA.O.C.の取得が遅すぎたため、世界各国で「カマンベール」タイプのチーズを製造されてしまった。現在「カマンベール・ド・ノルマンディ/Camembert de Normandie」としてA.O.C.を取得している。