横浜創作料理に関する年表
横浜開港を軸とした、美食と西洋文化に関する私的な研究

20170424-yopkohama.jpg

西暦

横浜に関する出来事

美食に関する出来事

国内情勢

世界情勢

1800以前

 

1643年
“料理物語” 刊行

1651年
ラ・ヴァレンヌ著 “フランスの料理人” 刊行

1654年
ラ・ヴァレンヌ著 “フランスの菓子職人” 刊行

1669年
名古屋玄医著 “食物本草” 刊行

1674
“江戸料理集” 刊行

1686年
パリのカフェ “ル・プロコープ/Le Procope” 創業

1691年
マシヤロ著 “王室とブルジョワ家庭の料理人” 刊行

1696年
宮崎安貞著 “農業全書” 刊行

1714年
四条高橋氏撰 “当流節用料理大全” 刊行。貝原益軒著 “諸菜譜” 刊行

1733年
ラ・シャペル著 “現代の料理人” 刊行

1739年
マラン著 “コーモスの贈り物、あるいは食卓における悦楽” 刊行

1746年
ムノン著 “ブルジョワ家庭の女料理人” 刊行

1750年
博望子(園趣堂主人)著 “料理珍味集””料理山海郷” 刊行

1751年
平賀源内、上白糖の精製に成功

1755年
ムノン著 “宮廷の夜食” 刊行

1782年
アントワーヌ・ボーヴィリエ/Antoine B. Beauvilliers、”Palais-Royal”に”La Grande Taverne de Londres”を開業。醒狂道人何必醇著 “豆腐百珍” 刊行

1785年
器土堂主人著 “鯛百珍料理秘密箱””万宝料理秘密箱” 刊行

1789年
フランス革命。バスティーユ監獄襲撃。

1793年
フランス、第一共和制

1798年
松平治郷著 “不昧公茶会記” 刊行

1799年
ナポレオンの執政政府樹立。フランス革命終結

 

 

1800

寛政12

 

●マレンゴの戦い(フランス革命戦争)。ナポレオン1世の料理人デュナン/Dunand、”マレンゴ風鶏の煮込み/Poulet Sauté Marengo”を供する。

●伊能忠敬、蝦夷地を測量

 

1803

享和3

 

グリモ・ド・ラ・レニエールL’Almanach des gourmands/食通年感”創刊(〜1812)

●冷蔵庫が発明(氷式)

●杉野駁華著 “新撰庖丁梯” 刊行

 

 

1804

文化元

 

  

 

1805

文化2

 

 

 

●トラファルガー海戦

1808

文化5

 

 

●間宮林蔵ら、樺太探検

●スペイン独立戦争

1810

文化7

 

●缶詰が発明

 

 

1812

文化9

 

 

 

●米英戦争

1814

文化11

 

●アントワーヌ・ボーヴィリエ/Antoine B. Beauvilliers、”料理芸術/l’Art du Cuisinier” 刊行

 

 

1815

文化12

 

 

 

●ワーテルローの戦い

1819

文政2

 

 

 

 

 

1822

文政5

 

 

●八百屋善四郎著 “江戸流行 料理通” 刊行

 

 

1823

文政6

 

 

Louis-Eustache AudotLa cuisinière de la campagne et de la ville, Troisième(3e) édition” 刊行

 

 

1824

文政7

 

 

 

●シーボルト、鳴滝塾(蘭学)創設

 

1826

文政9

 

ブリア=サヴァランPhysiologie du Goût/味覚の生理学”刊行

●オラース・ナポレオン・ライソン/Horace-Napoléon Raisson”ル・コルドン・ブルー、ブルジョワの料理人/Le cordon bleu, ou Nouvelle cuisinière bourgeoise“刊行

 

 

1827

文政10

 

 

●ルイ・ウスターシュ・ユード/Louis Eustache Ude、ロンドンの上流階級社交クラブ “クロックフォード・クラブ/Crockford’s Club” のシェフ兼支配人に就任

 

 

1828

文政11

 

 

 

●シーボルト事件

 

1830

天保元

 

●美食ジャーナル”Le Gastronome : journal universel du goût“パリで刊行

 

●フランス3月革命

1832

天保3

 

●歌川広重 “魚づくし” 刊行

●小山田與清著 “鯨肉調味方” 刊行

 

●ギリシャ独立

1833

天保4

 

アントナン・カレームArt de la cuisine au XIX siècle(v.1,v.2,v.3,v.4,v.5)/19世紀のフランス料理術”刊行

●天保の大飢饉

●歌川広重、”東海道五十三次” 刊行

 

1834

天保5

 

●製氷機が発明(エーテル式)

Louis-Eustache AudotLa cuisinière de la campagne et de la ville, quinzième(15e) édition” 刊行

 

 

 

1836

天保7

 

 

 

 

1837

天保8

 

Louis-Eustache AudotLa Cuisinière de la Campagne et de la Ville, vingt-troisième(23e) édition“刊行

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、ロンドンの上流階級社交クラブ “リフォーム・クラブ/Reform Club” の料理長に就任。ウェストミンスター宮殿を設計した建築家、チャールズ・バリー卿/Sir Charles Barryとキッチンを設計する。ガスを使った冷蔵庫や、温度調節可能なオーブンなど多くの革新をもたらす。

●大塩平八郎の乱

●徳川家慶が12代目将軍となる

●ヴィクトリア女王即位

1839

天保10

 

●チャールズ・エルメ・フランカテッリ/Charles Elmé Francatelli、ロンドンの上流階級社交クラブ “クロックフォード・クラブ/Crockford’s Club” のシェフ兼支配人に、ルイ・ウスターシュ・ユード/Louis Eustache Udeの後任として就任。

 

 

1840

天保11

 

●M. Fouret et Délan “Le Cuisinier Royal“刊行

●遠山景元(遠山の金さん)が江戸町奉行となる

●一次アヘン戦争(〜1842)

1841

天保12

 

 

 

●天保の改革

 

1842

天保13

 

●Sillette Mlle “La cuisine facile, économique et salubre. Cuisine française, cuisine lyonnaise, provençale, allemande et cuisine italienne” 刊行 (PARIS, LYON)

●M. Lombezc “Nouvelle cuisinière bourgeoise” 刊行

●滝沢馬琴、”南総里見八犬伝” 刊行

●南京条約。これにより香港島割譲。広州、福州、廈門、寧波、上海の5港開港。上海イギリス租界設置。

1843

天保14

 

 

 

 

 

1844

弘化元

 

●Gustave Barba “Le glacier royal, ou, L’art de donner des bals et soirées” 刊行 (PARIS)

●オランダ王、開国を勧告

●南京条約と同様の、米清修好通商条約、仏清修好通商条約締結。中国への列強進出は本格化

1845

弘化2

 

●チャールズ・エルメ・フランカテッリ/Charles Elmé Francatelli “The Modern Cook/現代の料理人” 刊行
https://archive.org/details/b21530154

 

 

1846

弘化3

 

●Louise Béate Augustine Friedel
The French cook : a full and literal translation of La petite cuisiniere habile” 刊行 (NY)

●Eugène Victor Briffault “Paris à table” 刊行

Louis-Eustache AudotFrench domestic cookery” 刊行 (NY)

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、”The Gastronomic Regenerator” 刊行

 

●米墨戦争

1847

弘化4

 

ベッティーノ・リカソリキャンティの混醸比率を確立

●William Augustus Henderson “Modern domestic cookery” 刊行 (BOSTON)

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、”Soyer’s Charitable Cookery” 刊行

 

 

1848

嘉永元

 

アドルフ・デュグレレ、レストラン「トロワ・フレール・プロヴァンソー」料理長就任。後に「カフェ・アングレ」に移籍し、新しい料理を生み出す。

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、”The Poor Man’s Regenerator” 刊行

 

●上海アメリカ租界設置

●フランス2月革命

1849

嘉永2

 

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、移動型キッチンシステム”Soyer’s Magic Stove”を開発。1853年から1856年のクリミア戦争でイギリス兵の食糧改善に寄与する。1982年のフォークランド紛争まで使われる。

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、”The modern Housewife or ménagère” 刊行

 

●上海フランス租界設置(〜1946)

1850

嘉永3

 

 

●佐賀藩、反射炉を築造

 

1851

嘉永4

●初代安藤広重”東海道風景図絵“2冊刊行

●野毛の鰻屋、勘左エ門”横濱村并近傍之図“に掲載。野毛浦の牡蠣と海苔の養殖場、横浜湾の鰯の水揚げ場が記載

Louis-Eustache AudotLa cuisinière de la campagne et de la ville, trentième(30e) édition” 刊行

 

●第1回ロンドン万国博覧会

1852

嘉永5

●二代広重”武州金沢 筆山地蔵院能見堂八景之画”刊行

●Frederick Bishop “The illustrated London cookery book” 刊行

●Dr, R. Riddell “Indian domestic economy and receipt book” 刊行 (3rd Edition/Bombay, 4th Edition/Madras, 8th Edition/CALCUTTA)

●Paul Benjamin Chareau “Science du bien vivre; ou, Monographie de la cuisine envisagée sous son aspect physique” 刊行 (PARIS)

●チャールズ・エルメ・フランカテッリ/Charles Elmé Francatelli “A Plain Cookery Book for the Working Classes/労働者階級のための気取らない料理の本” 刊行

 

●ナポレオン3世、フランス第二帝政の皇帝に即位

●第二次英緬(ビルマ)戦争

1853

嘉永6

 

Louis-Eustache AudotLa cuisinière de la campagne et de la ville, trente-troisième (33e) édition” 刊行

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、”The Pantropheon: Or, History of Food and Its Preparation” 刊行

●黒船来航。幕府、浦賀奉行久里浜でペリ―より国書受理。貿易要求明年回答

●ジョン万次郎を旗本として登用

●徳川家定が13代目将軍となる

●ニューヨーク万国博覧会

1854

安政元

●ペリー再来。旗艦ボーハタン号酒宴。幕儒者、松崎満太郎、シャンパーニュに酔いしれる

“横浜応接場”落成、日米会見。日米修好通商条約草案提示。”武州横浜於応接所饗応之図“には献立が描かれる

●Mrs. N. K. M. Lee “The cook’s own book” 刊行 (NY & BOSTON)

Louis-Eustache AudotLa cuisinière de la campagne et de la ville, trente-quatrième(34e) édition” 刊行

●チャールズ・エルメ・フランカテッリ/Charles Elmé Francatelli、ロンドンの上流階級社交クラブ “リフォーム・クラブ/Reform Club” の料理長に、アレクシス・ソィエ/Alexis Soyerの後任として就任。

●日米和親条約

●日英和親条約

●吉田松陰と金子重之輔がペリー船で密航計画

●上海イギリス租界と、上海アメリカ租界を統合し、上海共同疎開に再編(〜1943)。後に日本も加わる

1855

安政2

 

メドック、ソーテルヌの格付

●Hartelaw Reid “Cookery, rational, practical and economical, treated in connexion with the chemistry of food” 刊行

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、”A Shilling Cookery Book for the People” 刊行

●慶応改元

●日露和親条約

安政の大地震

第1回パリ万国博覧会

1856

安政3

●太田屋新田完成

ユルバン・デュボワ/Urbain Duboisエミール・ベルナール/Émile Bernard共著”La Cuisine classique/古典料理”刊行

●米で冷蔵庫の商用化

●初代アメリカ総領事、タウンゼント・ハリス来日。通弁官ヘンリー・ヒュースケン随行

●日蘭和親条約

●第二次アヘン戦争(〜1860)

1857

安政4

 

●アレクシス・ベノー・ソイヤー/Alexis Bénoit Soyer、”Soyer’s Culinary Campaign” 刊行

●吉田松陰が松下村塾(しょうかそんじゅく)を引き継ぐ。高杉晋作、伊藤博文、久坂玄瑞、吉田稔麿、入江九一、山縣有朋らが学ぶ

 

●インド大反乱(〜1959)。ムガール帝国崩壊

1858

安政5

●小柴沖にて日米修好通商条約調印

シャルル・モンスレ食通新聞”ラ・グルメ”刊行

●P.Chauffard版”Manuel de La Cuisinière provençale“刊行

●歌川広重”名所江戸百景”刊行。”びくにはし雪中”に肉(山くじら)料理店、焼き芋(○やき)屋が描かれる

Louis-Eustache AudotLa cuisinière de la campagne et de la ville, trente-huitième(38e) édition 刊行。

●安政の大獄始まる

●安政五ヵ国条約。アメリカ、オランダ、ロシア、イギリス、フランスとそれぞれ修好通商条約を結ぶ

●徳川家茂が14代目将軍となる

●イギリス領インド帝国樹立

●仏のベトナム進出

1859

安政6

●横浜開港(6月2日)。”東海道神奈川在横濱御貿易場“”横濱御開地明細之圖“に描かれる

神奈川宿本覚寺アメリカ領事館となる。付近の甚行寺、慶雲寺はフランス、浄滝寺はイギリス、長延寺はオランダなどの領事館が置かれる。”御開港横濱之圖“に描かれる

●アメリカ領事館に雇われた鳥料理人、小林平八が横浜の司厨士の元祖を言われる(横浜市史稿, 風俗編)。小林平八は後に西洋亭を開業

●神奈川奉行所設置

●幕府、商人の横浜移住奨励。横浜移住出願者約150名。横浜商人会所設立

●手塚清五郎、生糸売込業開業。

●駿府商人の漆器・緑茶などの貿易店開業

●6月7日までには、呉服・太物・塗物・鳥屋・薬屋・荒物・酒屋など商店が約100軒立ち並ぶ

●宣教師ヘボン来横”和英語林集成”刊行

港崎遊郭設置(11月営業開始)。”横濱大湊細見之圖“”横浜岩亀見込之図“などに描かれる

アメリカ商社により横浜居留地85番で牛肉販売。後に中川嘉兵衛らも開業(出典/明治事物起原)

英一番館ジャ―デンマジソン商会、米一番館ヴォルシュホール商会、米二番館デント商会が開設

●欧米人居留地在留者44名

シャルル・モンスレLa Cuisiniére Poétique/詩的な料理”刊行

イザベラ・ビートンMrs. Beeton’s Book of Household Management/ビートン夫人の家政大全”刊行

●長崎、函館開港

●サルデーニャ王国にロンバルディアを併合

●ダーウィン”種の起源”発表

1860

万延元

●一川芳員 “異人屋敷料理之図” 刊行

●神奈川奉行所の下に、神奈川運上所設置。

●横浜商法会議所設立。初代会頭に原善三郎就任

●オランダ人船長フフナーゲル、ヨコハマ・ホテル開業(居留地70番)。(居留地70番/The North China Herald,1860/3/10)。食堂、ビリヤード、バーを併設。後にボーリング場も併設。シーボルト(子息)、アーネスト・サトウらが宿泊。

●パン屋ができる

●ヨコハマ・ホテルで屠牛が行なわれる

●西洋野菜の栽培が始まる

●写真業開業

●パン屋開業

●米国商社による肉屋開業(居留地85場番)、米国や中国から生きた牛を輸入。後に関西から入手

●オランダ人による洋服店開業

●食器、酒類の輸入始まる

●”横浜大湊細見之図“”神奈川横浜新開港図“”東海道名所之内横浜風景“”加奈川横浜二十八景之内, 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14“”港崎町会所の図・岩亀楼・岩亀楼のつゝき・五十鈴楼“”横浜名所一覧,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19“”横浜渡来亜米利加商人旅行之図””神奈川横浜新港崎町遊郭花盛””横浜本町景港崎街新廓“”横浜本甼并ニ港崎甼細見全図“”横浜港崎町大門橋真景“五雲亭貞秀により描かれる。この頃の絵図などは”古登久爾婦里“として纏められている

●一光斎芳盛”港嵜横浜一覧 : 蒸気船ノ図“、一恵斎芳幾”五ケ国於岩亀楼酒盛之図”、一川芳員”御開港横浜之図”異国人酒宴遊楽之図”、一宝斎芳虎”武州神奈川横浜之図”、歌川広重”横浜巌亀楼上之図””横浜港崎町楼上之図””横浜岩亀見込之図“、歌川国明”横浜五十鈴楼之図”などが刊行され横浜絵が流行

咸臨丸、太平洋横断成功。横浜に帰着

●開港一週年を記念して横浜州干弁財天の祭礼が盛大に挙行

●この頃、橋本玉蘭斎”御開港横浜大絵図,外国人住宅図“描かれる

 

●ポルトガルと修好通商条約

●桜田門外の変

●勝海舟、福沢諭吉、咸臨丸で渡米

●リンカーン、第16代大統領に就任

●ガリバルディ、シチリア王国を征服し、サルデーニャ王に献上

1861

文久元

イギリス人、アルバート・ウィリアムズ・ハンサートジャパン・ヘラルド/The Japan Herald“創刊

●宣教師バラ、英語私塾開設

●金花亭、吉村亭、清水亭、松本亭、長谷川亭など寄席芝居の夜間興行が興隆

●イギリス人アーネスト・サトウ来横。後に”幕末維新回想記”著す

●茂木惣兵衛、生糸売込業を開業

●広重”横浜異人館之図”刊行

●一恵斎芳幾”横浜阿蘭陀屋敷猛虎之図“刊行。オランダ公使館に生け捕りの虎?

●岳亭春信作・一恵斎芳幾画”横浜栗毛“刊行

●五雲亭貞秀”再改横濱風景“”横浜風景“”横浜商舘真図“”東海道名所之内横浜風景“”横浜鈍宅之図,1,2,3“刊行

●又幻斎南可”新編異国料理“刊行

●チャールズ・エルメ・フランカテッリ/Charles Elmé Francatelli “The Cook’s Guide and Housekeeper’s & Butler’s Assistant/料理人の手引と家政婦・執事の案内” 刊行

●プロシアと修好通商条約

 

●南北戦争(〜1865)

●サルデーニャ王国からイタリア王国建国

1862

文久2

●ブリティッシュ・ロイヤル・ホテル、ヨコハマ・ホテルのバーテンダー、ジャマイカ生まれのイギリス人マコーレーが開業。喫茶室、ボーリング場を併設

●”ジャパン・パンチ””The Japan Express”創刊

●牛鍋屋「伊せ熊」開業

●増田屋(増田嘉兵衛)、亀屋(原善三郎)らが生糸売込業を開業。弁天通賑わう。(横浜市開港関連資料)

●生麦事件

●カトリック宣教師ジラールにより横浜天主堂建設。後の横浜山手協会

●関帝廟建設

●橋本玉蘭斎編”横浜文庫“”御開港横浜大絵図(外国人住宅図)“”横浜開港見聞誌(全6編~1865)“刊行。居留地の食事風景など様々な様子が描かれている。

●錦港堂”横浜奇談“刊行

●全ての領事館が、神奈川から横浜居留地に移転

●松伯”横浜はなし“”珎事横浜噺“杵屋米八より刊行

●チャールズ・エルメ・フランカテッリ/Charles Elmé Francatelli “Royal English and Foreign Confectionery Book/大英帝国と海外の菓子の本” 刊行

●坂下門外の変。寺田屋の変

●生麦事件

●第2回ロンドン万国博覧会

1863

文久3

●ヨコハマ・クラブ、後のヨコハマ・ユナイテッド・クラブ(居留地83番)、イギリス人、W.H.スミスらにより設立

●フランス人シャティロン、オテル・デュ・ジャポン(居留地168番)開業

●アングロ・サクソン・ホテル開業

●割烹料理”佐野茂“開業

●ボートレース開催

●テーラー、ドレスメーカー開業

●牛乳圧搾所開設

●イギリス人、カーチス、山手に西洋野菜農園開く

●居留地に私設食肉処理場開設

●ヘボン開塾。後の明治学院

●サーカス来横。芳豊”舶来大象の弁“刊行

●ポルトガル人ダ・ローザ、週間英字紙”ジャパン・コマーシャル・ニュース/The Japan Commercial News”創刊

●翻訳紙”日本交易新聞””横浜新聞紙””日本新聞”相次いで発行

●一猛斎芳虎”横浜之新港ニ五箇国之異人調練之図“を描く

●欧米人居留地在留者約300名

●チャールズ・エルメ・フランカテッリ/Charles Elmé Francatelli “The cook’s guide, a practical treatise on English and foreign cookery in all branches” 刊行 (London)

●チャールズ・エルミー・フランカテリ/Charles Elmé Francatelli、ロンドンの “セントジェームズ・ホテル/St James’s Hotel” のシェフ兼支配人に就任。後1870年、ロンドンの “フリーメーソンズ・タヴァーン/Freemasons’ Tavern” のシェフ兼支配人を1876年まで務める。

●池田東籬主人偏 “四季献立 會席料理秘嚢抄” 刊行

●薩英戦争

●ゲティスバーグの戦い。リンカーン、奴隷解放宣言

●アメリカ大陸横断鉄道

1864

元治元

●ヨコハマ・ホテルに、フランス人ヴァシャルドの経営するレストラン「a la Very」と理容サロンが開業。アイスクリームやフランス料理を提供

●ブリティッシュ・ロイヤル・ホテルのオーナーがイギリス人カーティスになり、コマーシャル・ホテルに名称変更

●タイクーン・ホテル(居留地51番)開業

●フランス人ジョセフ・ロス、煙草、婦人用品、靴などを扱う雑貨店(居留地97番)を開業。後にフランス料理店併設のオテル・ド・ヨーロップ開業。バー、談話室(サロン)、ビリヤードも設置

●横浜で初めてサーカスを披露したリズレーが、乗馬学校(居留地102番)を開設

●レンガ工場で名を成すフランス人ジェラールが、食料品店(居留地168番)を開業

●福井旅館、鹿島屋旅館開業

●劇場開設

●英国式テーラー、コックアイ開業

●ジョセフ・ヒコ(浜田彦蔵)、日本語の「海外新聞」創刊

●ウィリアム・コープランド来横。のちにビール会社を興す。

●東波止場竣工

●生糸荷受所開設

海兵隊の上陸、The Illustrated London News誌に掲載

●Mrs. T. J. Crowen “The American system of cookery” 刊行

Louis-Eustache AudotBréviaire du gastronome” 刊行

 

●スイスと修好通商条約

●馬関(下関)戦争

●第一次長州征伐

●四国連合艦隊下関砲撃事件。英仏蘭米が下関を砲撃し占拠

 

1865

慶応元

●オテル・ド・コロニー(居留地164番)、フランス人のラプラス兄弟とミシェルにより開業。甥のルイ・ベギューが料理の腕をふるう。数種類のアイスクリーム、シャーベット、プディングなどが好評

アイスクリーム店開業

●ジョセフ・ヒコ(浜田彦蔵)、岸田吟香、本間潜蔵(清雄)の協力を得て”海外新聞“創刊。外国新聞の翻訳

●クリーニング開業

●幕府により小湊屠牛場開設

●中川屋嘉兵衛、元町に精肉店開業。1967年に高輪に出店

●23店の肉屋が開業

●横浜製鉄所開業

●横浜商人集会所開設

●週間英文紙”ジャパン・タイムズ”創刊

山手遊歩道開設

●横浜居留地のホテル、11軒となる

競馬大会開催、The Illustrated London News誌に掲載

 

●薩長同盟

●長州征伐

 

1866

慶応2

●豚屋火事。以後、洋館の建設ラッシュ。

●オテル・ド・ヨーロップがインペリアル・ホテルに名称変更

●ヨコハマ・ユナイテッド・クラブが移転(居留地5番)

●前田留吉、牧場を起こし牛乳発売。後に東京へ移転

●根岸競馬場開設

●学問所、野毛に開設

●象の鼻竣工

●アメリカ人宣教師、ヘボン”和英語林集成”刊行

●歌川広重”横浜風景之図“刊行

 

●ベルギー、イタリア、デンマークと修好通商条約

●徳川慶喜が15代目将軍となる

●イタリア王国にヴェネツィアを併合

●普墺戦争(プロイセン王国、オーストリア帝国)

1867

慶応3

●オテル・ド・コロニー(居留地164番)に、フランス人ジュール婦人の美容院が入る

●イギリス人ブラック”ジャパン・ガゼット/The Japan Gazette”創刊

●五雲亭貞秀”横浜細見図“刊行

●イギリス領事館付英国聖公会牧師ベイリー/Bailey, M. Buckworth編”万国新聞紙. 初,第2集“”第3-5集“”第6集“”第7-9集“発行。中川屋商店の牛肉の各部位の調理方法を記した広告掲載

横浜港のパノラマ弁天通りオランダ領事館などJournal of geography誌に掲載

韓国大使、来横。illustration from the magazine The Graphic誌に掲載

●”西洋衣食住“刊行。西洋料理の知識を最も正確に伝えた資料

ジュールズ・グーフェLe Livre De Cuisine/料理の本”刊行(1877仏版,1883英版)

●E. Ardant et C. Thibaut”料理人の料理/La cuisinière des cuisinières“刊行

●Pierre Blot “Hand-book of practical cookery, for ladies and professional cooks” 刊行 (NY)

●Baron Léon Brisse “Le calendrier gastronomique pour l’année 1867” 刊行

●大政奉還。王政復古

●神戸開港

●近江屋事件。坂本龍馬、中岡慎太郎が暗殺

第2回パリ万国博覧会、日本初参加

●オーストリア・ハンガリー帝国

1868

明治元

●イギリス人カーティスが新しくインターナショナル・ホテル(居留地18番)開業。”横浜海岸通十八番異人旅宿之図”に描かれる

●神仏分離令の公布により肉食解禁

●西洋料理”日盛楼”開業

●藤井平吉、居留地のコックから独立し”開花亭”開業。ビフテキが名物

●牛鍋屋”あらい屋””萬鐵屋””柳家”開業

●廣島屋旅館開業

●プロテスタント宣教師バラの呼びかけにより小会堂建設。後に日本基督公会が設立され、横浜海岸協会となる

●演劇場”会芳楼”開設

●弁天通の師岡屋伊兵衛、一川芳員の”横濱明細全圖“を再版刊行

●秋元己之助、清涼飲料水製造開始

●茂木惣兵衛、野沢屋呉服店開業

●横浜⇔東京、乗合蒸気船設置

築地ホテル館開業。横浜オテル・ド・コロニー出身のルイ・ベギューが料理長就任。”東京築地鉄砲州居留地中繪圖“”東京築地ホテル館表掛之圖“”東京築地保弖留館繁榮之圖“”東都築地ホテル館之圖(1F)“”東都築地ホテル館之圖(2F)“などに描かれる

●東京・芝に私設の屠牛場開設

●Urbain Dubois”Cuisine de tous les pays“刊行

●”The epicure’s year book and table companion” 刊行 (LONDON)

●Marceline Michaux “La cuisine de la ferme” 刊行

●明治改元

●スペイン、スウェーデン、ノルウェーと修好通商条約

●戊辰戦争(〜1869)

●江戸城無血開城

 

1869

明治2

●オテル・ド・コロニー(居留地164番)が、フランス人ボナに移譲され、フランス料理店「Sweetmeat Castle」を併設し拡充

●大谷谷蔵、西洋割烹料理店開業

●横浜⇔東京、乗合馬車開業

●ヘボン診療所開設

●迎賓施設、延遼館開設。西洋風接待行われる

●Jules Gouffé”Recettes pour préparer et conserver les Viandes et les Poissons salés et fumés“”The Royal Cookery Book (Le Livre de Cuisine)“刊行

●Wyman & Co. “The Indian cookery book” 刊行 (Calcutta)

●オーストリア、ハンガリーと修好通商条約

●新潟開港

●スエズ運河

1870

明治3

Le Japon illustrePartie du quartier franc a Yokohama“として掲載される

●フランス人レヴィ”L’Echo du Japon”創刊

●ハウェルとレイ”The Japan Weekly Mail”創刊

●ノルウェー生まれのアメリカ人、ウィリアム・コープランド、ビール会社”スプリングバレー・ブルワリー“設立

●オテル・ド・ラ・マリーヌ開業(居留地41番)

●メアリー・E・キダー、ヘボン施療所で英語授業開始。後のフェリス女学院。

●九十九商会(後の日本郵船)設立

●中華料理店”ウォン・チャラー””アー・ルン”の2軒開業

●演劇場”ゲーテ座”開設

●”横浜吉田橋通繁昌之図并本町通弁天通外国館遠景“山本平吉により描かれる

●野毛の出版人、尾崎富五郎”改正新刻横濱案内繪圖“を刊行

●モレル、鉄道開設にあたり野毛浦海岸から測量開始

●歌川広重”横浜海岸通之図“”横浜波止場ヨリ海岸通異人舘之真図“刊行

●五雲亭貞秀”横浜銕橋之図“刊行

●一曜斎国輝”横浜吉田橋通繁昌之図 并 本町通弁天通外国館遠景“刊行

山手公園開園。居留地住民専用の洋式庭園。テニスコートが設置

●欧米人居留地在留者942名

オーギュスト・エスコフィエ、フランス軍に招集。参謀本部第二部付きシェフ就任。

●仮名垣魯文”西洋道中膝栗毛”刊行

●Georges d’ Heylli “Gastronomiana” 刊行

 

 

●イタリア王国にローマ教皇領を併合

●普仏戦争(〜1871)、ナポレオン3世失脚

●フランス第三共和政樹立

1871

明治4

●フランス人ボナが、インターナショナル・ホテル(居留地18番)の共同経営者となり、オテル・ド・コロニーのフランス料理店「Sweetmeat Castle」の2号店を併設。ミュラール兄弟が腕をふるう。

●横浜活版社”横浜毎日新聞”創刊。後に仮名垣魯文が記者となる

●森井平吉、ビフテキを看板にした”開花亭”開業

●宮川香山、横浜真葛焼地築窯

●居留地の関門撤廃

●一恵斎芳幾”横浜英吉利西商舘繁栄図“刊行

●歌川広重”横浜海岸各国商舘図“刊行

●橋本玉蘭斎”横浜弌覧之真景“刊行

●”横浜毎日新聞. 第29号“発行

●横浜⇔東京、郵便局開局

●仮名垣魯文、『安愚楽鍋』発表

●岩倉使節団、パシフィック・メール社の蒸気船アメリカ号で欧米視察

●”泰西訓蒙図解“刊行。西洋の食器、庖厨具、酒窖具が掲載

●Urbain Dubois”École des cuisinières“刊行

●Mrs. T. J. V. Owen “Mrs. Owen’s Illinois cook book” 刊行 (SPRINGFIELD)

●廃藩置県

●岩倉使節団

●ビスマルク、ドイツ統一。ドイツ帝国建国

1872

明治5

横浜⇔品川、鉄道開通。歌川広重”横浜鉄道舘蒸気車之図“”横浜往返蒸気車全図“を描く。ポーターがいた。

●ガス灯

●オリエンタル・ホテル(居留地84番)、ボナが開業。英旅行家イザベラ・バードが宿泊

●西洋割烹料理店、利兵衛の崎陽亭、小林平八の西洋亭開業。

●横浜茶会社設立

●横浜運上所が税関本局となる

●高島嘉右衛門、魚鳥獣青物市場を相生町に開設

●歌川広重”横浜往返蒸気車全図“刊行

The Dog of Himura, New Years Festival、The Illustrated London News誌に掲載

●Urbain Dubois/ユルバン・デュボワ”Le Cuisine Artistique/芸術的料理”刊行

仮名垣魯文西洋料理通,,“刊行。横浜居留のイギリス人が日本人に料理を作らせるための手引書を元に著したもの。

敬学堂主人西洋料理指南“刊行

●以後、西洋料理関連の刊行相次ぐ

築地精養軒開業。横浜居留地出身のスイス料理人カール・ヘスが料理長就任。築地ホテル館とともに開業日に銀座大火により焼失。同年再建

●宮内省、西五辻文仲を築地精養軒のカール・ヘスの元に派遣。西洋料理作法を学ばせる

●Jules Gouffé”Le Livre de Soupes et des Potages“刊行

●Urbain Dubois “Cuisine de tous les pays

●D. D. Foster “The Cuisine” 刊行 (BOSTON)

●Mme. E.-H. Gabrielle “La cuisinière modèle” 刊行 (PARIS)

Louis-Eustache AudotLa cuisinière de la campagne et de la ville, cinquantième(50e) édition” 刊行

●大久保利通「富国強兵、殖産興業」

●福沢諭吉「学問のすすめ」

 

1873

明治6

グランド・ホテル・ヨコハマ(居留地20番)、ヨコハマ・ユナイテッド・クラブのスミスらにより開業。ベギューが横浜に戻り初代料理長就任

●”横浜波止場ヨリ海岸通異人館之真図“辻岡屋亀吉により描かれる

●美會神学校設立。後の青山学院

●輸出絹織物商、椎野正兵衛がウイーン万国博覧会に渡航

●英国人コッキング商会、石鹸製造

●横浜⇔新橋、汽車乗客数143万8千人

神奈川県新庁舎竣工。横浜錦絵に描かれる

●歌川国政”横浜銕道蒸気出車之図“刊行

アレクサンドル・デュマGrand dictionnaire de cuisine/大料理辞典”刊行

ジュールズ・グーフェLe Livre de Pâtisserie/菓子の本”刊行

●明治天皇、イタリア王国ゼーン公との正餐にフランス式を導入

●カール・ヘス、築地でブーランジェリー、チャリ舎開業

●須藤時一郎 “万宝珍書.食料之部” 刊行

 

●ウィーン万国博覧会

1874

明治7

●グランド・ホテル・ヨコハマの料理長にポーラン・ミュラールが就任

●オテル・ド・リュニヴェール(居留地187番)開業。ガンドーベール料理長就任。毎週日曜に「カン風牛胃の煮込」を提供

●オテル・デュ・ルーブル、オテル・ド・コロニーを改称して開業

●高島嘉右衛門、魚鳥獣青物市場を港町に移転

●第一国立銀行横浜支店開業

●第二国立銀行創立。原善三郎頭取

●ヘボン英語塾のメンバーを中心に、後の横浜指路教会となる小会堂建設。

横浜町会所横浜繁栄本町通時計台“描かれる

●イギリス人ブラントン”横浜港波止場建築設計説明書“を提案。”横浜築港設計図“を起こす

●”横浜毎日新聞. 第621号“発行

華族会館開館。横浜オランダ公使館出身の渡辺鎌吉が料理長就任

●カイゼル・ホフ(ホテル)・ベルリン開業

●自由民権運動

 

1875

明治8

●ボナのオリエンタル・ホテルで、宮内庁料理人、松岡立男が料理修行

●フランス人ペイル兄弟、ペイル・フレール商会を設立し、洋菓子店(居留地80番)開業

横浜郵便局開業

●井村彦次郎、横浜で絵付けした陶器店開業

●三菱汽船会社横浜支店設立。横浜・下関・神戸・上海間の定期航路開設

●森田友昇”横浜地名案内“刊行

横浜御用邸設置

●ペギュー、築地居留地にカフェレストラン・アンテルナショナル(万国亭)開業。焼菓子やシャルキュトリーも販売

 

 

1876

明治9

●宮川香山、フィラデルフィア万国博覧会で銅賞

●グランド・ホテル・ヨコハマの料理長にガンドーベールが就任

●英工業デザイナー、クリストファー・ドレッサー、グランド・ホテル・ヨコハマに宿泊し「パリのグランドホテルと錯覚する」と評した

●ペキュー、横浜に戻る。インターナショナル・カフェレストラン・ホテル(居留地81番)開業

本町通りに、神奈川県庁、横浜町会所、電信局、郵便局が建ち並ぶ

●三井物産会社設立

●港崎遊郭の跡地に横浜公園開園。R.H.ブラントン設計

●上野精養軒開業。レオン・ミュラールが料理指南役を勤める

●Antoine Gogué “La cuisine française” 刊行

●Mary Hooper “Cookery for Invalids” 刊行 (LONDON)

 

 

●フィラデルフィア万国博覧会

1877

明治10

●ヨコハマ・ユナイテッド・クラブの料理長にルイ・ベギューが就任

ドイツ海軍病院竣工

横浜居留地護衛義兵編成論並編成会議状況報告書/ジャパン・ヘラルド新聞(大蔵省翻訳課訳)

●欧米人居留地在留者1,359名、欧米商社167社、国内輸出入取扱比97.44%

●ジョセフ・ファーヴル、料理新聞”料理科学”創設

●西南戦争

●露土戦争

1878

明治11

●宮川香山、第3回パリ万国博覧会で金賞

●グランド・ホテル・ヨコハマのオーナーにボナ就任。共同経営者にはジィカーノ、ポーラン・ミュラール

●ボナの所有していたオリエンタル・ホテル(居留地84番)を、ペイル・フレール商会に譲渡。洋菓子店を移転。

●野毛の出版人、尾崎富五郎”改正横浜分見地図“を刊行

●横浜第七十四国立銀行創立。茂木惣兵衛頭取

ドイツ海軍病院開院

●居留地のホテル、14軒となる

オーギュスト・エスコフィエ、レストラン「Faisan doré」独立開業

●箱根宮の下に外国人専用の富士屋ホテル開業。後に増改築し発展

ルイス・ユスターシュ・ウデ/Louis-Eustache Audot“田舎と村の料理/La cuisinière de la campagne et de la ville“刊行

ペッレグリーノ・アルトゥージVita di Ugo Foscolo“刊行

●Marion Harland “The dinner year-book” 刊行 (NY)

●Massachusetts Woman’s Christian Temperance Union “cuisine“ 刊行 (BOSTON)

 

●第3回パリ万国博覧会

 

1879

明治12

●オテル・ペィル・フレール、オリエンタル・ホテル(居留地84番)を改修し、名称変更して開業。元々菓子店を経営していただけありレストランが評判になる。勝海舟の三男、梅太郎の妻となるクララ・ホイットニーが通った。料理人はボナフー。

●米第18代大統領ユリシーズ・グラント、来横

●”Nouvelle cuisinière canadienne” 刊行 (MONTREAL)

●The Boston Cooking School 開校。1896年より”The Boston Cooking-School Cook Book“を発行

 

 

1880

明治13

●オテル・エ・レストラン・デ・コロニー(居留地52番)開業。パテ、ブータン、ガランティーヌなどが自慢のビストロ料理がメイン。

●伊勢佐木町が観世物興行地に指定

●横浜正金銀行設立。中村道太頭取

●西川虎吉、ピアノ製造を手がける西川風琴製造所開業

●横浜商法会議所設立

●劇場”賑座“開場

●横浜公園内に神奈川県物産陳列所開設

●望月誠”手軽西洋料理法“刊行

●Maria Parloa “The Appledore cook book” 刊行

●Charles Elmé Francatelli “The Modern Cook: A Practical Guide to the Culinary Art” 刊行 (LONDON)

 

 

1881

明治14

●インターナショナル・ホテルに、オテル・デュ・リュニヴェールのフランス人ガンドーベールが料理長就任。ウィンザー・ハウスに名称変更。

●カフェ・プロヴァンシャル開業。ボナフーが腕をふるう。

●ハワイ王国、カラカウワ王、世界一周の途中、イギリス船オシヤニック号で来横

●住吉町、割烹”千登世”開業

●武田交来作、揚洲周延画”和洋妾横浜美談“刊行

●Mattie M. Jones “The hygienic cook-book” 刊行 (NY)

●Matilda Lees Dods “A handbook of cookery” 刊行 (LONDON)

 

●アレクサンドル3世即位

●イリ条約

1882

明治15

●劇場”下田さの松”から”羽衣座“に改称

●赤堀峯吉、日本初の料理学校「赤堀割烹教場」創設

●Belle De Graf “The California practical cook book” 刊行 (California)

●John Ellis “The Wine Question in the Light of the New Dispensation” 刊行 (NY)

●日本銀行設立

 

1883

明治16

 

●鹿鳴館開館。横浜居留地オランダ公使館の藤田源吉が料理長就任。ジョサイア・コンドルの設計

●Urbain Dubois”Grand Livre des pâtissiers et des confiseurs“刊行

●H. J. Clayton “Clayton’s Quaker cook-book” 刊行 (San Francisco)

●Mary Johnson Lincoln “Mrs. Lincoln’s Boston cook book” 刊行 (BOSTON)

●”Margaret Sim’s Cookery” 刊行 (LONDON)

 

●清仏戦争(〜1884)

1884

明治17

●ヨコハマ・ユナイテッド・クラブがクラブ・ホテル(居留地5番)として改修され開業。料理長にはルイ・ベギューが引き続き就任し料理が評判だった。

●横浜陶器組合設立

●”横浜流行一等店独案内”に西洋割烹料理店の日進亭、日進楼、滋養亭、万花亭、開花亭、川柳亭が掲載

●竹内竹蔵、寄席”新富亭“開場

●Japan Gazette社”The Japan Directory 1884″に、グランド・ホテルウィンザー・ホテルクラブ・ホテルなどが広告掲載。

オーギュスト・エスコフィエ、モンテカルロのグランドホテル料理長就任

フェアレス・ジルベール、パリのレストラン”ボンヴァレ”料理長就任

●青陽楼主人”日本支那料理独案内“刊行。三田某所(おそらく蜂須賀侯爵邸)、横浜東海鎮守府(海軍提督府)延遼館での西洋料理の献立が記載

●Jessup Whitehead “Hotel Meat Cooking” 刊行 (CHICAGO)

 

 

 

1885

明治18

●英語研究会創立。後のYMCA

明治屋創業

ジャパン・ブルワリー、スプリングバレー・ブルワリーの跡地で創業。後に明治屋がキリンビール・ブランドを立ち上げ奇抜な宣伝で販売

日本郵船設立。三菱と共同運輸が合併

●馬車道、落語寄席”富竹亭“立て替え後、増築

●前橋東柳編”酒客必携割烹店通誌“刊行

●アメリカ人、クララ・ホイトニー著”手軽西洋料理“刊行

●小泉八雲/Lafcadio Hearn “クレオール料理/La cuisine creole“刊行

●Christian Woman’s Exchange “The creole cookery book” 刊行

●Jules Arthur Harder “The physiology of taste; Harder’s book of practical American cookery” 刊行 (San Francisco)

●Catherine Owen “Catherine Owen’s new cook book” 刊行 (NY)

●Mary Stuart Smith “Virginia Cookery-book” 刊行 (NY)

●Thomas Jefferson Murrey “Valuable Cooking Receipts” 刊行 (NY)

 

●第三次英緬(ビルマ)戦争。翌年ビルマをインドに併合

1886

明治19

ルイ・ベギュー横浜から神戸に

●クララ・ホイットニー”手軽西洋料理法”刊行

●国際ヨットレース開催

横浜税関新築、業務開始。設計清水組

●イタリア、チャネリ曲馬団、来横

●横浜居留の外国人3,904人

捜真英和女学校、アメリカ宣教師シャーロッテ・ブラウンにより創立。1910年、神奈川に移転

ルイ・ベギュー、神戸にレストラン・フランセを開業

●秋本房次郎編”西洋手軽絵入料理指南”刊行

●パリ料理アカデミー/l’Académie de cuisine de Paris”料理アカデミー/L’Académie culinaire“創刊。Urbain Duboisらが寄稿

●米国婦人リユシー・スチーブン口伝、篠野乙次郎編著”洋食独案内料理法“刊行

●近藤堅三編”西洋料理独案内“刊行

●吉田香雨(伊太郎)編”西洋日本支那礼式食法大全“刊行。

●Jessup Whitehead. Originally published in the San Francisco daily hotel gazette “Cooking for profit” 刊行

●Emmeline Raymond “nouveau livre de cuisine : recettes pratiques, recueillies et classées” 刊行

●Pierre Caron “French dishes for American tables” 刊行 (NY)

●Sarah Tyson Heston Rorer “Mrs. Rorer’s Philadelphia cook book” 刊行 (Philadelphia)

 

●自由の女神

●ダイムラー・ベンツ、ガソリン自動車を開発

1887

明治20

●水道供給開始。野毛山貯水池から横浜市街へ配水。記念により横浜停車場横浜公園に英国式噴水設置

●野毛の出版人、尾崎富五郎”改良横濱明細全圖“を刊行

●アメリカ人ブラウン女史、山手に家塾横浜女学校創立

●劇場”蔦座“開場

 

●ギュスターヴ・ガルラン” Le Cuisinier Moderne現代料理”刊行

ルイ・ベギュー、神戸にオリエンタル・ホテル開業。西日本の西洋料理の礎を築く

●グランド・ホテル・ヨコハマの深沢為次郎、イギリス公使館を経て、麹町に東陽軒開業

●日本麦酒醸造会社設立

●Urbain Dubois/ユルバン・デュボワ”Nouvelle cuisine bourgeoise pour la ville et pour la campagne/新らしいブルジョワ料理、質素な田舎と村”刊行

●飯塚栄太郎編”料理独案内“刊行

●”L’Art de faire maigre” 刊行

 

 

1888

明治21

 

 

 

 

1889

明治22

横浜市制施行

●ブラウト商会、”燈台ビ―ル”発売

サヴォイ・ホテル開業

●ジョセフ・ファーヴル” Dictionnaire universel de cuisine et d’hygiène alimentaire/料理と食品衛生大辞典”刊行(〜1891/PARIS)

●Catherine Owen “Choice cookery” 刊行

●Bertha F. Kramer “Aunt Babette’s cookbook” 刊行

●Harriet Anne De Salis “Puddings and Pastry à la Mode” 刊行 (LONDON)

●大日本帝国憲法公布

●第4回パリ万国博覧会

●エルトゥールル号遭難

1890

明治23

●電力供給開始

グランド・ホテル・ヨコハマを増築。ウィンザー・ハウスの跡地に新館開業。吉川兼吉(帝国ホテル初代料理長)、深沢為次郎(東陽軒創業者)、鈴本敏雄(築地精養軒の全盛期を築いた鈴本敏雄)、小林作太郎(ホテルニューオータニ初代料理長)、荒田勇作(一流店の料理長を歴任)らを輩出

●高橋八十松、居留地のホテルから独立し、西洋料理”旭亭”開業

横浜地方裁判所竣工

 

 

オーギュスト・エスコフィエ、リッツと出会い、サヴォイ・ホテル料理長就任

帝国ホテル開業。グランド・ホテル・ヨコハマ出身の吉川兼吉が、鹿鳴館を経て移籍。初代料理長就任

●鹿鳴館が宮内庁に移管。横浜居留地イギリス公使館の渡邉鎌吉が料理長就任

フェアレス・ジルベールLa cuisine de tous les mois刊行

 

 

1891

明治24

●レオン・ミュラール、オリエンタル・ホテル・ヨコハマ(居留地87番A)開業。居留地87番全てに加え88番に増築し発展

捜真英和女学校、山手34番に移転

ペッレグリーノ・アルトゥージ“La scienza in cucina e l’arte di mangiar bene/料理の科学と美食”刊行

●グランド・ホテル・ヨコハマ総支配人C・S・アーサー、帝国ホテルへ移籍。総支配人就任

●飯塚栄太郎訳”当世料理法“刊行

●M. C. Cooke “British edible fungi: how to distinguish and how to cook them” 刊行

 

 

1892

明治25

 

 

 

 

1893

明治26

●日本郵船会社、日本初の遠洋定期航路ボンベイ航路開設

●ライト・ホテル・ヨコハマ開業。後に元船員で絵葉書写真家カール・ルイスが活動拠点とする

ウォルドーフ・アストリア・ホテル開業

●天長節。鹿鳴館で夜会、神奈川県庁で祝宴会が開かれる。

日光金谷ホテル開業

●Philip E. Muskett “The art of living in Australia” 刊行

●the Board of lady managers of the World’s Columbian exposition “Favorite dishes. A Columbian autograph souvenir cookery book” 刊行

●François Tanty “La cuisine française. French cooking for every home. Adapted to American requirements” 刊行 (CHICAGO)

 

●シカゴ万国博覧会

1894

明治27

●オリエンタル・ホテル・ヨコハマ、原因不明の火災により焼失

●鉄桟橋竣工。接岸荷役が可能になる

●野毛の出版人、尾崎富五郎”横濱全圖“を再版刊行

横浜税関監視部竣工

●古美術商、サムライ商会開業。絵葉書になる

●鹿鳴館、全館を華族会館に払下げ

●常磐木亭主人”即席簡便西洋料理方“刊行

●Nancy Lake “Menus made easy, or, How to order dinner and give the dishes their French names” 刊行

●Lucy Helen Yates “The profession of cookery, from a French point of view” 刊行 (LONDON)

●Charles Ranhofer “The epicurean” 刊行 (NY)

●Ladies of State Street Parish “Fish, Flesh and Fowl: A Cook Book of Valuable Recipes” 刊行 (PORTLAND)

●日英通商航海条約。以後14カ国とも調印。法権上、日本は欧米列国と対等になる。

●日清戦争(〜1895)

 

1895

明治28

●横浜商法会議所を前身に、横浜商業会議所設立。会頭に原善三郎就任

●パリ―ボルドー間、世界初の自動車レース開催。ミシュラン兄弟が空気入りタイヤで参戦

ル・コルドン・ブルー料理学校創立

●Catherine De Bonnechère”La Cuisine du Siècle:Dictionnaire Pratique“刊行

●Baptist Ladies’ Aid Society “The Baptist ladies’ cook book” 刊行

●Gesine Lemcke “European and American cuisine” 刊行 (NY)

 

●三国干渉

1896

明治29

フランス領事館新庁舎竣工

●浅野総一郎、東洋汽船設立

●E・フェノロサ、日本美術品輸出協会設立のため来日

●軽井沢、万平ホテル開業

●大橋又太郎編、帝国ホテル包丁長吉川兼吉序文”西洋料理法“刊行

●Mary Ronald “The century cook book” 刊行

●”The Boston Cooking School Magazine“ 刊行 (1896版, 1899版, 1900版, 1902版, 1903版, 1904版, 1905版, 1907版, 1911版, 1914版)

 

 

1897

明治30

●横浜陶画協会設立。初代会長に宮川香山就任。後に日本陶画協会に発展

オーギュスト・エスコフィエ、サヴォイホテルで、ピーチ・メルバや牛フィレ肉のロッシーニ風を考案。

 

 

1898

明治31

●レオン・ミュラール、オリエンタル・ホテル・ヨコハマ再建。居留地11番に移転開業。クラブ・ホテルの恩正長三郎が日本人料理長として移籍

●フランス人ジュール・デュボワ/Jules Dubois、オテル・ド・ジュネーヴ(居留地26番)開業

●セザール・リッツとオーギュスト・エスコフィエホテル・リッツを開業

●石井治兵衛”日本料理法大全”刊行

●Mrs. Olive A. Cotton ”Chafing dish recipes, soups, sauces, oysters, clams, meats, fish, menus, etc.” 刊行

●Louis-Eustache Audot “La cuisinière de la campagne et de la ville, 76e édition” 刊行

 

●米西戦争。パリ条約によりスペイン植民地、プエルトリコ、フィリピン、グアムをアメリカへ割譲

●ロシア社会民主労働党創立

●アメリカ、ハワイ併合

1899

明治32

●オリエンタル・ホテル・ヨコハマで、各国との通商航海条約(修好通商条約改正)が実施されるにあたり祝典晩餐会開宴。フランス料理の完璧なコースが供される

●条約改正により、居留地制度撤廃

●横浜陶器組合を前身に、横浜陶器商同業組合設立

●横溝豊吉、貸ホール”浜港館“開設。浄瑠璃会、長唄会、演芸会などに利用

●吉田町、勧工場”横浜館“開業

●劇場”喜楽座“開場

横浜郵便局新庁舎竣工

●チェンバリン/Basil Hall Chamberlain and W.B. Mason”日本旅行案内/A handbook for travellers in Japan“刊行。

横浜の項には、レストラン(日盛楼、さのも)、ホテル(グランド・ホテル、オリエンタル・ホテルクラブ・ホテル、ライト・ホテルオテル・ド・ジュネーヴ)、旅館(福井、高野屋)が掲載。その他の広告は、旅行ガイド回遊社Brett & Co、旅行会社Arthur & BondH. Mac Arthur & Co、写真商玉村A.Farsari & CoKimbeiOgawaYamabe、洋装店Y.Omiya大和屋T.KataAh Shing & Co、Chang Chow、両替商Henry S. King & Co香港上海銀行横浜支店Charterred Bank、シルク商Yamamoto野澤屋、椎野正兵衛、美術商武蔵屋、Samurai商会Bisansya鴻池Numashima’sSango BrosKuhn & Komor、陶器商松石屋Makuzu Kozan、雑貨商KawataIseya Kanshichi、Sekido商店、S. EwataTanikawa、園芸商L. Boehmer & Co、The Yokohama Nursery Co、歯科医Dr. T. Kuroda、刺繍商TakemuraShimasaki、輸入商Lane, Crawford & CoNorth & Rae、本屋Kelly & Walsh、ビール販売商明治屋などが掲載され横浜の賑わいを伝える。

セザール・リッツオーギュスト・エスコフィエ、カールトン・ホテルを開業。コースメニューを提供。

●日本麦酒会社、新橋際にビヤホール開店

●チェンバリン/Basil Hall Chamberlain and W.B. Mason”日本旅行案内/A handbook for travellers in Japan“刊行。全国の主なホテルが掲載。

●Village Improvement Society of Greenfield Hill, Conn. “A book for the cook : old fashioned receipts for new fashioned kitchens” 刊行

●Ladies’ Aid Society of the Congregational Church “The Ann Arbor cookbook” 刊行

●大日本帝国憲法発布

 

1900

明治33

 

●”le Guide Michelin/ミシュランガイド”刊行

●Henri Hachez “La cuisine à travers l’histoire” 刊行

●Evelyn De Rivaz “Little French dinners” 刊行 (NY)

●Dorothy Daly “Italian cooking” 刊行 (LONDON)

●Janet Ross “Leaves from our Tuscan kitchen; or, How to cook vegetables” 刊行 (LONDON)

Louis-Eustache AudotLa cuisinière de la campagne et de la ville, 78e édition” 刊行

 

●第5回パリ万国博覧会

1901

明治34

●オリエンタル・ホテル・ヨコハマ、もらい火の火災により焼失

●孫文、来横

ユナイテッド・クラブ・ヨコハマ、建替竣工

●丹羽庫太郎、横浜クラブホテル大塚峯吉校閲”西洋料理精通”刊行

●Jessup Whitehead “Hotel Meat Cooking: Comprising Hotel and Restaurant Fish and Oyster Cooking…” 刊行 (CHICAGO)

 

●エドワード七世即位

●セオドア・ルーズベルト、第26代大統領に就任

●ノーベル賞

1902

明治35

露清銀行新庁舎竣工

●精養軒主人”西洋料理厨の友“刊行

●仮名垣魯文”横浜名所図会“刊行。当時の料理店掲載。

Prosper Montagné “La grande cuisine illustrée : sélection raisonnée de 1500 recettes de cuisine transcendante 刊行

●Lida Seely “Mrs. Seely’s cook book; a manual of French and American cookery” 刊行

●George H. Ellwanger “The pleasures of the table” 刊行 (NY)

 

●日英同盟

●キューバ独立

1903

明治36

●レオン・ミュラール、オリエンタル・ホテル・ヨコハマを再建すべく、オリエンタル・パレス・ホテル・ヨコハマ(海岸通り11番)を開業。

●グランド・ホテル・ヨコハマのワインリストには、シャンパーニュ11種、ブルゴーニュ白2種(モンラッシュなど)、ボルドー白6種(ディケムなど)、ライン&モーゼル7種、カリフォルニア4種、ブルゴーニュ赤13種(クロ・ド・ウージョなど)、ボルドー赤16種(マルゴーなど)が記載

●デンマーク人C.ペーターセンにより、ブラフ・ホテル・ヨコハマ(山手2番)開業

●”横浜繁昌記“刊行。西洋料理店は長養軒、富貴亭、川村屋、旭亭、高砂、萬華楼、長栄亭、日盛楼、西洋亭が記載。肉割烹料理店は、大田屋、川本、柳屋、戸谷、荒井屋、新兼、茅木屋、駿河屋、武蔵屋、開化亭が記載

●劇場”雲井座”から”横浜座“に改称

ドイツ領事館新庁舎竣工

オーギュスト・エスコフィエLe Guide Culinaire“刊行。フェアレス・ジルベール、エミール・フェテユらも編集に参加

●村井弦斎”食道楽”報知新聞に連載。翌1904年に続編を含めた8冊が刊行。”春の巻“”夏の巻“”秋の巻“”冬の巻

●”高等料理法“刊行

●Célestine Eustis, Jr. fmo James B. Herndon “Cooking in old Créole days. La cuisine créole à l’usage des petits ménages” 刊行

●Elizabeth Robins Pennell “My cookery books” 刊行

●Marion Harland “Marion Harland’s complete cook book” 刊行 (INDIANAPOLIS)

 

 

1904

明治37

●ロシア公使館、ローゼン公使が引き上げ。横浜港から出兵

軍艦”日進””春日”の歓迎会、横浜公園で開催

横浜正金銀行、新築落成

●日露戦争負傷者救護のために、アメリカ人看護婦マッギー婦人来横

●Madame Seignobos “Comment on forme une cuisinière : petit guide de la maîtresse de maison” 刊行
1re ptie. Les viandes de boucherie
2e ptie. Les volailles, le gibier, salaisons de porc, les sauces et les jus
3e ptie. Les potages, les pâtes, les ufs, les légumes, les poissons
4e ptie. Les conserves, les sirops, les entremets sucrés, les pâtisseries, les confitures

●日露戦争(〜1905)

●セントルイス万国博覧会

1905

明治38

●グランド・ホテル・ヨコハマで、”American Society of japan/アメリカン・ソサエティー日本支部”の夕食会開催

日本海海戦で沸く元町通り

アメリカ陸軍タフト長官を横浜桟橋で歓迎

英国東洋艦隊来航。市内で歓迎

横浜銀行集会所新庁舎竣工

ジョセフ・ファーヴルDictionnaire universel de cuisine pratique/実用料理百科大辞典”刊行

●フランス「原料の偽装を取り締まる法律(A.O.C.法の前身)」制定

●Alice M. Turner “The New England cook book” 刊行

 

●ロシア革命(第一)

1906

明治39

報知新聞主催、巡航博覧会開催

●居留地に”万国館“竣工。設計ゲオルグ・デ・ラランデ

三渓園公開。原富太郎の私邸を築造。入口からは三重塔が望め、納涼台御谷館楠公社横笛庵待春軒鶴翔閣六角堂初音茶屋寒月庵藤棚つつじ、池には睡蓮菖蒲苑などから構成されている

 

●南満州鉄道株式会社設立

 

1907

明治40

 

●キュルノンスキー”le Guide Michelin/ミシュランガイド”顧問就任

●渡邉鎌吉「中央亭」三菱8号館に開業。岩堀房吉(綱町三井倶楽部初代料理長)、小林作太郎(ホテルニューオータニ初代料理長)らを輩出。後に渡邉鎌吉は、小村寿太郎のお抱え料理人、宇野弥太郎との共著”西洋料理法大全“刊行

Libraire AudotLa Cuisinière de la campagne et de la ville”刊行

●Auguste Escoffier “A guide to modern cookery” 刊行(英語版/LONDON)

 

●三国協商。英仏露

1908

明治41

●オリエンタル・パレス・ホテル・ヨコハマに、ポーラン・ミュラール再来横

米海軍大西洋艦隊”Great White Fleet”来横。記念式典が行なわれる

●”和英横浜案内”刊行。西洋料理店”萬花楼””大和軒””日盛楼“”川村屋”などが掲載

4月の大雪

アメリカ海軍病院新庁舎竣工

●T型フォード発表

●オリエンタル・ホテル・ヨコハマのA.デュロン、帝国ホテルへ移籍。第三代料理長就任

●”海軍割烹術参考書”刊行

●東京帝国大学、池田菊苗博士UMAMI/うま味“を発見

 

 

1909

明治42

●グランド・ホテル・ヨコハマ会長C・H・H・ホールの提唱により、日本ホテル組合結成

●ドイツ人、ワグマン、オデオン座設立

●”横浜開港50年史(上刊下刊)”刊行。横浜開港50年祭に湧く

●オリエンタル・ホテル・ヨコハマの内藤藤太郎、帝国ホテルへ移籍。第四代料理長就任

●Azusa Woman’s Club “Tested and tried recipes of Azusa and vicinity housekeepers” 刊行 (California)

 

 

●フィリッポ・マリネッティ、フィガロ誌で「未来派宣言」

1910

明治43

第2回米国観光団、クリーブランド号で横浜に到着(750人)

●小泉清三郎”家庭鮓のつけかた”刊行。巻末に附録”鮓の変遷“が記載

●”The Picayune’s Creole cook book” 刊行 (4th Edition, 5th Edition, 6th Edition
/NEW ORLEANS)

●日韓併合

●ジョージ五世即位

 

1911

明治44

●グランド・ホテル・ヨコハマで、日本ホテル組合の夕食会開催

●グランド・ホテル・ヨコハマで、仮装夕食会開催

吉田橋、架け替え竣工

オデオン座、西洋映画封切館となる

横浜新市庁舎竣工

●Margaret Alice Fairclough “The ideal cookery book” 刊行 (LONDON)

 

●バルカン戦争

●辛亥革命。清朝が倒れ中華民国が成立。初代総統に孫文が就任

1912

大正元

●グランド・ホテル・ヨコハマで、オーギュスト・エスコフィエが提唱した「エピキュロスの晩餐会/Les Dîners d’Epicure」開催

●活動写真館”又楽座“開場

神奈川県警察部新庁舎竣工

オーギュスト・エスコフィエLe Livre des menus“刊行。フェアレス・ジルベール、エミール・フェテユらも編集に参加

●Mabel Earl McGinnis “Simple Italian cookery” 刊行 (NY, LONDON, Harper & brothers)

●大正改元

 

1913

大正2

 

 

 

 

1914

大正3

 

 

 

●第一次世界大戦(〜1918)

●パナマ運河

1915

大正4

●大正天皇の即位を祝い、横浜公園や各町で御大典奉祝会開催

●劇場”喜楽座“改築

●”賑座”、”朝日座“に改称

 

 

●サンフランシスコ万国博覧会

1916

大正5

 

 

 

●アラビアのロレンス

1917

大正6

●●オリエンタル・パレス・ホテル・ヨコハマで、牛フィレ肉のロッシーニ風が供される

●開港記念横浜会館開館(現横浜開港記念会館)

横浜新桟橋、設備完成祝賀式

●東洋汽船会社、オリエンタルホテル(神戸)を買収

●”L’Arte della cucina” 刊行 (FIRENZE)

●Julia Lovejoy Cuniberti “Practical Italian recipes for American kitchens” 刊行 (Washington)<1918 edition

 

●ロシア革命(二月、十月)、帝政ロシア崩壊

1918

大正7

 

 

 

 

1919

大正8

 

エドワード・ニニョンL’Heptaméron des gourmets/美食家の7日物語”刊行

●フランス「原産地保護に関する法律/A.O.C.法」制定

帝国ホテル、失火により全焼

●Cora Moore “Twenty-four little French dinners and how to cook and serve them” 刊行 (NY)

●Maria Gentile “The Italian Cook Book” 刊行 (NY)

 

●ヴェルサイユ条約。連合国とドイツ

1920

大正9

テンプル・コート・ホテル開業

●鈴本敏雄”仏蘭西料理献立書及調理法解説“刊行

●Samat版”Manuel pratique de cuisine provençale“刊行

●Mrs W. G. Waters “The cook’s Decameron : a study in taste, containing over two hundred recipes for Italian dishes” 刊行 (LONDON)

 

●国際連盟発足。大統領ウイルソンの提案

1921

大正10

 

キュルノンスキー” La France Gastronomique /美食のフランス”刊行(〜1928)

 

 

1922

大正11

 

●Emma McKinney “Aunt Caroline’s Dixieland recipes” 刊行

 

●ムッソリーニがイタリア王国の首相となる

●エジプト独立

●ソビエト社会主義共和国連邦、成立

1923

大正12

関東大震災

震災により、グランド・ホテル・ヨコハマ、オリエンタル・パレス・ホテル・ヨコハマなど多くの施設が倒壊

帝国ホテル・ライト館開業

 

●トルコ共和国

1924

大正13

 

フェルナン・ポワン、父のレストラン「ラ・ピラミッド」を継ぐ

●パリ・ソムリエ協会 /Union des sommeliers de Paris”ラ・ソムリエ /Le Sommelier“刊行

 

 

1925

大正14

 

ロックフォールがチーズとして初のAOCを獲得

●ジャン・バプティスト・レボル”プロヴァンス料理/La Cuisinière provençale”刊行

●北大路魯山人、料亭”星ヶ岡茶寮”開業。後に食に関する多くの文献を残す。

 

 

1926

昭和元

 

エドワード・ニニョン“Les Plaisirs de la table /食卓の喜び”刊行

 

 

1927

昭和2

ホテル・ニュー・グランド・ヨコハマ開業。サリー・ワイル来横。内海藤太郎が日本人料理長として補佐。グランドホテル、オリエンタル・パレス・ホテルなど横浜のホテルを渡り歩いた荒田勇作が、セクションチーフとして入社

ホテル・ニュー・グランド・ヨコハマからは、小野正吉(ホテルオークラ)、木沢武男(東京プリンスホテル)、馬場久(日活ホテル)らを輩出。また318号室は、後に大佛次郎の専用室となり”霧笛””鞍馬天狗”などが生まれた

 

 

 

1928

昭和3

 

 

 

 

1929

昭和4

伊勢佐木町に、ツェッペリン伯号飛来

M.O.F.認定制度開始

 

 

1930

昭和5

 

キュルノンスキーL’Académie des gastronomes/美食家アカデミー”設立

ジャン・バチスト・トロワグロ、ロアンヌの駅前のオテル・プラターヌを買収し”トロワグロ”開業

 

 

1931

昭和6

 

ハリーズ・バー創業

 

 

1932

昭和7

 

アレクサンドル・デュメーヌ、「ラ・コート・ドール」を開店

フィリッポ・マリネッティLa Cucina Futurista/未来派料理”刊行

●満州帝国

 

1933

昭和8

 

エドワード・ニニョンÉloges de la cuisine française /フランス料理讃歌”刊行

アンリ・ポール・ペラプラ、コルドン・ブルー料理学校の校長に就任。[L’Histoire à la carte]

上高地帝国ホテル開業

●”ギド・ミシュラン”3つ星格付開始

 

 

1934

昭和9

 

 

 

 

1935

昭和10

 

●仏ワイン、A.O.C.原産地統制名称制定。

 

 

1936

昭和11

 

アンドレ・ピック、「レストラン・ピック」を開店

 

●スペイン内戦

1937

昭和12

 

コート・デュ・ローヌ、ワインで初のA.O.C.獲得

 

 

1938

昭和13

 

プロスペール・モンテーニュ”Larousse Gastronomique/ラルース・ガストロノミック”刊行。(カストロノミー協会・ジョエル・ロブション編/Avec le concours du Comité gastronomique, présidé par Joël Robuchon/サポートページ)